脳神経外科


診療内容

脳腫瘍

良性脳腫瘍

髄膜腫等の良性脳腫瘍の手術では術前に脳血管内手術により栄養血管を塞栓することで、手術中の出血量を最小限にするように努めています。また、病変周囲のくも膜をできるだけ温存し、周囲脳への侵襲を少なくするように心がけています。

悪性脳腫瘍

主に神経膠腫、転移性脳腫瘍に対し、的確に診断し、エビデンスに基づいた治療方針をうちたて、治療を行っています。放射線治療が必要な場合は、主としてリニアック装置による定位放射線治療を行っています。

●手術における複数のモダリティーを使用した腫瘍の摘出

手術による腫瘍摘出においては脳機能を温存すべく行っています。ニューロナビゲーションシステムやフェンス・ポスト法を利用して後遺症を最小限し、かつ最大限の腫瘍摘出を心がけています。さらに、運動野の同定には体性感覚誘発電位、運動誘発電位などモニタリングをルーチン化しています。手術摘出標本は迅速診断を病院病理部と提携し行っています。

脳血管障害

脳出血

患者さんの状態に応じて、保存的治療、外科的治療を選択しております。外科的治療については、開頭術と神経内視鏡による血腫除去手術に対応しています。また、超急性から積極的にリハビリテーションを行い、早期離床を図ります。

くも膜下出血

破裂脳動脈瘤に対しては超急性期の開頭術(動脈瘤頚部クリッピング術)を行っています。術中血管撮影(ICG造影)、また適時ニューロナビゲーションシステム、体性感覚誘発電位、運動誘発電位などモニタリングを行っています。開頭術が困難な症例には、専門医の協力による血管内手術を行っています。

脳梗塞

生活習慣の変化・高齢化に伴い虚血性脳血管障害(脳梗塞)の症例は増加しています。他科との連携を密に図りながら、治療を行っています。また、超急性期の脳梗塞に対しての、アルテプラーゼ全身投与そして血管内治療による血行再建術に適時対応しております。

脳血管内治療

脳血管内手術は頭をあけることなく、したがって脳を直接さわることなく頭蓋内の病変を治療する低侵襲な先端医療です。

対象疾患は、未破裂脳動脈瘤、破裂脳動脈瘤、頚動脈狭窄症、頭蓋内血管狭窄症、急性期脳梗塞に対する血行再建、脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、脳腫瘍の術前塞栓術など多岐にわたります。

頭部外傷

当院は二次救急対応病院であり、多発外傷が搬入されます。頭部外傷についても全身状態に合せて対応しています。

脊椎脊髄疾患

当院では脊椎脊髄センターがあり、いろいろな疾患に対応しております。一般的な脊柱管狭窄症や変形性脊椎症など整形外科で扱う疾患はもとより、脊髄腫瘍、脊髄血管障害など発症頻度の少ない疾患にも対応しております。また整形外科との連携を密にしてタイアップして治療に当たる症例もあります。一般的に導入されている施設が少ない、O-アームという機器があり、ナビゲーションと連動してより侵襲の少ない治療を心がけています(脊椎脊髄センター参照)。

その他

三叉神経痛・顔面けいれんなど機能的疾患に対し、手術を含めた様々な治療法で対応しています。

脳ドック

日本脳ドック学会ガイドラインに準拠し、専門医が対応しています。必要な場合には、二次検査(精密検査)を行い、早期診断・治療にお応えしています。

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