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尿路結石外来

尿路結石外来

尿路結石とは

(尿路結石症 診療ガイドライン第3版
 2023年版 より一部改変)

尿路結石は腎臓、尿管、膀胱、尿道といった尿路(おしっこの通り道)に生じた結石の総称です。

腎臓(腎盂、腎杯)と尿管の結石を上部尿路結石、膀胱と尿道の結石を下部尿路結石と区分することも多いようです。

症状

腎臓に結石が存在する時(腎結石)は一般的に無症状のことが多いです。

それがおしっこの流れにのり尿管に下降すると、疝痛と呼ばれる激しい激痛が起こり、救急車で搬送されるケースも稀ではありません。また、結石によりおしっこの中に出血し、血尿が出ることもあります。そのほかの症状として腎盂腎炎など尿路感染症の原因となり熱が出たり、おしっこの流れが遮断されることにより腎臓の機能が低下することもあります。

疫学

複数の要因、具体的には、年齢、性別、食事習慣、水分摂取、気候、職業、人種、遺伝や代謝疾患などが関与していると考えられています。

2015年の統計では、上部尿路結石と下部尿路結石の比率は92 : 8でほとんどが上部尿路結石でした。男性では7人に1人が、女性では15人に1人が生涯で一度は経験すると推定されています。

多くの研究により、メタボリックシンドロームや生活習慣病との関連が強く示唆されています。上部尿路結石症のメタボリックシンドロームの合併は男性では43%、女性では31%と高く、肥満、高血圧、脂質(コレステロール、中性脂肪など)異常、糖尿病を合併している方が多数います。

結石成分

上部尿路結石では、シュウ酸カルシウム / リン酸カルシウム結石が最も多く(男性82.8%、女性77.1%)、次いで尿酸結石(男性3.4%、女性1.2%)、感染結石(男性0.7%、女性3.6%)、シスチン結石(男性1.0%、女性1.2%)の順です。

再発率

腎結石は5年で45%、10年で60%となっています。

治療法

結石の位置、大きさにより治療法が決定されます。

5mm未満は自然排石が期待でき、5mm以上10mm未満は自然排石境界型、10mm以上は自然排石が困難と考えられています。

治療法は

1985年には53%で開腹術が行われていました。

1995年は ESWLが全国的に普及したため91%に増加し、TULとPNLは併せて8%でした。

2015年は ESWLが60%に減少し、TULとPNLが39%に増加していました。

最近では医療機器の進歩などによりTULとPNL(時には同時に施行)が更に増加していると考えられています。

このように約40年で治療法が激変していることがわかります。

専門外来について

泌尿器科では、この尿路結石の専門外来を設け、患者さんに最適な治療を提供してまいります。

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