総合診療科
診療科紹介
これまでの内科診療は臓器別内科へ細分化することで専門的な医療の提供を可能にしてきました。一方で、人口の高齢化に伴い「多疾患並存」、「フレイル」など臓器別内科診療では対応が困難な側面が浮き彫りになってきました。さらに、個人の健康問題には「心理・社会・経済的複雑性」も影響し、医学に基づいた医療の提供だけでは健康問題の解決を図ることが困難になってきています。そのため、従来の内科診療の機能に、上記の課題に対応する総合的な機能を加えることで、臓器別内科と総合診療科が車の両輪となり、内科診療の質向上に取り組んでいます。
診療内容
総合診療科は、外来・入院の内科系総合診療を担当しています。外来診療では不明熱や食思不振など臓器別ではない症状や複数の健康問題をもつ患者さんへの包括的ケアを行っています。入院診療でも、臓器別ではない多疾患並存の高齢者や心理・社会・経済的複雑性を含む複数の健康問題を抱える患者さんの包括ケア、癌・非癌を問わない緩和ケアを行っています。さらに、在宅療養後方支援病院の役割を果たすため、地域と密接に連携し、誰もが住み慣れた地域で自分らしい生活が送れるよう、多職種協働を通じて生活復帰支援に取り組んでいます。
主な疾患
多種多様な内科系疾患に対応しています。外来では上気道炎（いわゆる風邪）、下気道炎（気管支炎、肺炎）といった呼吸器感染症の頻度が高いです。ただし、実際は、健康に関する不安や心配で受診された方が最も多く、お気持ちを伺うことで症状が軽快されることもあります。入院では、加齢に伴う全般的な身体機能低下の結果生じる病態（肺炎、脱水症など）の頻度が高いです。外来・入院とも、Common disease/Common problemと言われる、高度で専門的な医療までを必要としない疾患/問題に対応しており、専門的な医療が必要と判断した時は、各専門診療科にコンサルトしています。
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