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膵臓がん

膵臓がん

概要

膵臓がん(膵がん)は難治性のがんですが、近年治療成績は向上してきつつあります。
以前は、「膵臓に限局していて手術可能なら早めに手術を。手術をするなら外科で。」「広範ながんの広がり・他臓器転移などで手術不能なら化学療法(抗がん剤)あるいは放射線療法で。内科で。」といった単科・単独的な治療を行っていました。このような治療方針では、生存期間の延長・治療効果に限界があり、根治手術可能と判断された患者さんでも「根治手術をしたけど数か月で転移・再発した。」ということがほとんどでした。
これは、膵がんが、発生した早い段階で周辺への浸潤や潜在的な微小転移を起こしたり、全身の血管やリンパ管内をがん細胞が循環しているような病態を形成しているため、画像で切除可能と判断できる原発病変だけを切除しても、体内に残っている潜在的な転移病変が大きくなって画像で認識可能な転移再発病巣を形成したり、全身の血管・リンパ管内に循環しているがん細胞が新たに組織に定着し、転移形成してしまうというような病態が原因と考えられています。

現在の膵臓がん(膵がん)の治療方針としては、まずは化学療法(抗がん剤)を導入し、がんの潜在転移の制御や全身循環しているがん細胞の抑制を行ったのちに、原発病変が画像上切除可能であれば切除を行い、術後に補助的な化学療法(抗がん剤)を行う治療がよいとされています。
このように化学療法・手術を適切に組み合わせて行う治療を集学的治療といいますが、これにより膵臓がん(膵がん)は難治性ではありますが、生存期間の延長・治療成績の向上が認められるようになってきています。

集学的治療の一環を担う外科・手術治療ですが、膵頭部(横に長い膵臓の十二指腸側)の病変には膵頭十二指腸切除術を、膵体部・膵尾部の病変には尾側膵切除(脾臓摘出を伴う膵体尾部切除術)を行います。また膵臓がん(膵がん)に対する手術においては膵周辺の血管である門脈・上腸間膜静脈の合併切除・再建を要することもありますが、自科で血管外科・肝移植外科の技術を用いて対応しています。

外科 紹介

鳥取市立病院の設立理念は、①信頼される病院 ②心温まる病院 ③楽しく働ける病院です。鳥取市立病院・外科も同じ理念で診療にあたっています。

1.信頼される外科

当科は岡山大学・消化器外科学教室の関連施設で、消化器外科、乳腺外科を中心に、最新の治療・手術を積極的に取り入れ、エビデンス(科学的根拠)に基づいた標準的医療を提供します。

2.心温まる外科

当科はつねにインフォームドコンセント(説明と同意)に基づいた医療を行います。ご紹介の診療所、病院と情報交換を密にして退院後も患者さんの療養・生活を見守ります。悪性疾患では手術だけではなく、抗がん剤治療、緩和ケアまで患者さんに寄り添い切れ目のない医療を提供します。

3.楽しく働ける外科

当科のスタッフは専門分野(胃、大腸、肝胆膵、乳腺)に細分化されていますが、お互いの専門性をリスペクトしながら、連携、協働し、一人一人の患者さんの診療を行います。チームの和を尊重し楽しく働くことが、質が高く、安心・安全なチーム医療を提供することにつながります。

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