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虫垂炎

虫垂炎

概要

虫垂炎とは、盲腸の下にある突出した腸である虫垂という場所に起こる感染症のことです。一般的に「盲腸になった」と言われる病気です。原因としては虫垂の中に便、糞石、腫瘍といったものが虫垂に蓋をしてしまい細菌感染を起こすと言われます。

原因・症状

最初はお腹の真ん中辺り、みぞおちに痛みを認め、吐き気が起こります。次第に痛みがお腹の真ん中から右下に移動していき、お腹を押すと痛みを伴うようになります。また痛みに伴い普段通りに歩くことできなくなり、踵を上げて下す動作などでお腹に振動が起こることで痛みを伴うこともあります。

※虫垂の場所、炎症の経過などによって症状が異なる場合があります。その際は診断が遅れることがあるので、似たような症状の際は医療機関を受診ください。

診断

患者様の詳細な問診を行います。(症状の経過、刺身や肉などの食事、今までのご病気、現在治療中のご病気など)検査では採血、画像検査では超音波検査、CT、MRI検査を組み合わせて診断します。お腹の状態によっては診断が難しい場合があります。

治療

手術する方法と手術をしない方法(保存的加療)がありますが、細菌感染症のために原則入院で抗菌薬治療を行います。
手術をする場合は、緊急手術となり、患者様の全身状態に応じて手術方法を選択します。
近年は腹腔鏡下手術を行うことが多く、傷が小さいのが特徴となりますが、傷が膿んだりすることがあります。来院時、手術の際に、お腹の中で虫垂炎が悪化し、お腹の中で虫垂に穴があき、膿が出ていることがあり(虫垂穿孔、腹膜炎、腹腔内膿瘍)、お腹の炎症を抑えてから手術を行う方法(待機的手術)、腹腔鏡下手術から開腹手術へ移行、腸管を切除する方法などもあります。
手術をしない(保存的加療)では点滴の抗菌薬を行い、お腹の炎症が改善していくことを確認して退院となります。1週間入院に要することもあり、また保存的加療の10-30%は再発すると言われます。保存的加療中に症状が悪化した場合は緊急手術の方針となることもあります。

合併症

腹腔内遺残膿瘍

お腹の中に膿が残り、発熱や腹痛が起こることがあります。抗菌薬やお腹の外から針を刺して膿を取り出す必要があります。

創感染

虫垂炎は細菌感染症であり、傷に細菌が付着して傷口が膿んでします可能性があります。

腸閉塞

虫垂炎による炎症、手術の影響で腸全体の腸管運動が低下することで生じます。それにより食事の経過が遅くなり退院が遅くなることがあります。

外科 紹介

鳥取市立病院の設立理念は、①信頼される病院 ②心温まる病院 ③楽しく働ける病院です。鳥取市立病院・外科も同じ理念で診療にあたっています。

1.信頼される外科

当科は岡山大学・消化器外科学教室の関連施設で、消化器外科、乳腺外科を中心に、最新の治療・手術を積極的に取り入れ、エビデンス(科学的根拠)に基づいた標準的医療を提供します。

2.心温まる外科

当科はつねにインフォームドコンセント(説明と同意)に基づいた医療を行います。ご紹介の診療所、病院と情報交換を密にして退院後も患者さんの療養・生活を見守ります。悪性疾患では手術だけではなく、抗がん剤治療、緩和ケアまで患者さんに寄り添い切れ目のない医療を提供します。

3.楽しく働ける外科

当科のスタッフは専門分野(胃、大腸、肝胆膵、乳腺)に細分化されていますが、お互いの専門性をリスペクトしながら、連携、協働し、一人一人の患者さんの診療を行います。チームの和を尊重し楽しく働くことが、質が高く、安心・安全なチーム医療を提供することにつながります。

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