休診・代診情報
眼科
診療科紹介
当院は基幹病院ですので重症患者や紹介患者に注力するという方針のもとに診療を行っています。初診患者で重症と考えられる方に対しては、できるだけ早急に治療方針を決定します。再来患者の場合は、通院間隔を比較的長めに設定していますが、そのかわり来院された時には時間をかけて念入りな検査を行います。
緊急性のある患者さんについては基本的にお断りしませんが、初診の場合は必ず開業医からの紹介状を持参していただく必要があります。当院の外来は常に混雑傾向にありますので、スムーズな診療を行うためには紹介状による情報収集が非常に重要と考えています。当院での診察の結果、軽症であることが判明した場合は開業医への逆紹介を行っております。
限りある医療資源を重症患者に重点的に配分する必要性から、上記のような診療方針とならざるを得ないことをご理解頂きたいと思います。
眼科外来からのお願い
- 病院と眼科診療所(かかりつけ医)の役割分担について
眼科医の間での話し合いにより、日常的な眼科疾病の検査や治療は、原則として診療所が行い、高度な手術や検査が必要な場合について、診療所から病院に紹介していただくという役割分担を取り決めております。このため、当院では診療所から紹介を受けた手術や検査に重点的に対応する必要があることから、やむを得ず新患受付に制限を設けておりますので、ご理解いただきますようお願いします。 - 現在他の眼科診療所に通院中の方の受診について
現在他の眼科診療所に通院中の方は、これまでの診療についての情報が重要ですので、眼科診療所の紹介状を持参のうえ、眼科診療所を通じて予約を取っていただいてから受診してください。 - 三歳児健診で医療機関の受診をすすめられた小児の診察について
全て予約制となりますので、平日14時~17時に医事課予約センター(0857-37-1522)で予約をお取りください。診察は、火曜日・木曜日の午後15:00です。
診療内容
基幹病院としての責任ある医療
現代の眼科学は専門分化が著しく全ての分野で最先端の医療を行うことは困難になっています。そこで当院は基幹病院として無視することのできない疾患(例えば網膜硝子体疾患、緑内障、白内障、斜視弱視、ぶどう膜炎など)に注力し、重要度や頻度の低いと思われる疾患(例えば屈折矯正手術、眼腫瘍など)は専門の医療機関に紹介するようにしております。
加齢黄斑変性に対する光線力学療法(PDT)、角膜移植術などは専用の装置を必要とするため残念ながら当院では行っておりません。これらの治療の必要な患者さんは、県内の他施設に紹介しています。
患者さんへの説明 インフォームドコンセントの徹底
当院では術前の患者さんに対して、細部まで詳しく説明を行うよう心がけております。
眼科手術を受けた大部分の患者さんは視力が向上し良好な経過をたどっていますが、繊細な感覚器である眼球を手術する以上、稀に重大な合併症が起こり、かえって視力が低下してしまう可能性は十分考えられることです。特に当院においては眼底疾患の患者さんが多く、それなりに手術は難しくリスクも伴います。起こりうる手術合併症に関しての情報を十分に患者さんに理解していただいたうえで患者さん自身が手術療法を選択するという手続きがいわゆるインフォームドコンセントです。
医師による説明を十分に受けた上で、手術を受けるかどうかは患者さん自身に委ねられます。医師に気兼ねして不本意な治療を受ける必要は全くありません。術前の詳細な説明をした後に、手術を受けたくないとおっしゃる患者さんが当院でも実際におられます。
その他の特徴
入院される患者さんには、ほとんどの方にクリニカルパスを用意しております。クリニカルパスとは過不足のない標準的な医療を行うための進行表のようなものです。クリニカルパスによって医療ミスの防止、入院期間の短縮、医療費の節減を図っています。
近年の眼科医療機器の進歩は著しいものがあり、装置の優劣が医療水準を決定するといっても過言ではありません。当院では診断装置、手術装置ともに最新かつ最高レベルのものを導入するよう努力しています。優れた器械を使用することで診断の精度を上げ、治療時の負担を少なくするよう努力しています。
当院では視能訓練士が診療・診断の補助を行っています。視能訓練士は、眼科領域における専門的知識を持つ技術者として医師の診断治療をサポートし、特に斜視弱視患者の診療に重要な役割を果たします。視能訓練士は小児から高齢者まで世代を問わず人間の一生に関わる‘眼’の健康管理に努めます。
主な疾患
こんな症状の方は一度眼科にご相談ください
- 徐々に視力が落ちてきた(かすんできた)
- 急激に視力が落ちた
- 一時的に目の前が真っ暗になった
- 目の前にごみが飛んで見える(蚊が飛んでいるようである)
- 眼圧が高いと言われたことがある
- 片眼ずつ閉じて見ると、片方の眼の見え方が変だ
- 物がゆがんで見える
- 物が傾いて見える
- 物が2重に見える
- 視野が狭いような気がする
- 視線が定まらない、焦点があっていないように見える
- 眼が痛い
- 眼が赤い
- 近視、遠視、乱視などの屈折異常で悩んでいる
- 小児で、片目を閉じる・首を傾けるなどの癖がある
- 糖尿病があるが、眼の検査は受けていない
取り扱う疾患
網膜硝子体疾患 | 糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、中心性漿液性脈絡網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜動脈閉塞症、硝子体出血、術後眼内炎、穿孔性眼外傷 等 |
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緑内障 | 原発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、落屑緑内障、急性閉塞隅角症、原発閉塞隅角緑内障、続発緑内障、ステロイド緑内障、新生血管緑内障、高眼圧症 |
水晶体疾患 | 白内障難症例 |
ぶどう膜疾患 | サルコイドーシス、ベーチェット病、原田病、ウイルス性ぶどう膜炎、猫ひっかき病、仮面症候群、HLA-B27関連ぶどう膜炎、転移性脈絡膜腫瘍 |
神経眼科疾患・斜視弱視 | 視神経炎、視神経脊髄炎、虚血性視神経症、甲状腺眼症、IgG4関連眼疾患、圧迫性視神経症、外眼筋麻痺、斜視弱視、眼瞼痙攣 |
外眼部疾患・前眼部疾患 | 涙道外傷、眼瞼下垂、眼瞼皮膚弛緩、眼瞼内反症、霰粒腫、麦粒腫、眼瞼炎、結膜炎、眼窩蜂巣炎、翼状片、角膜潰瘍、角膜ヘルペス、角膜内皮炎、アルカリ外傷、ドライアイ |
全身疾患に伴う眼合併症 | 高血圧、糖尿病、自己免疫疾患、血液疾患 等 |
当院では行っていない医療
- 加齢黄斑変性に対する光線力学療法(PDT)
- 角膜移植
- 眼腫瘍に対する手術、化学療法(診断までは行います)
- レーザーによる屈折矯正手術(LASIK)
- 美容目的の手術
- コンタクトレンズ処方(治療用コンタクトレンズは除きます)
- 加齢性白内障に対する薬物治療
医療機器
超広角走査型レーザー検眼鏡
ニデック社 Mirante FAG/ICG/OCTモデル

OCT(光干渉断層撮影)と広範囲の眼底写真撮影がこれ1台でできる機器です。
従来、眼底周辺部の写真は散瞳薬の点眼をしなければ撮影できませんでしたが、無散瞳でも広い範囲を撮影することが可能となりました。
前眼部OCT
トーメー社 CASIA2 Advance

非接触、非侵襲で前眼部の三次元撮影が可能です。
涙液、角膜、白内障、屈折矯正、緑内障をトータル解析し、前眼部の情報を詳細に把握できる最新式の検査装置です。
多局所網膜電図測定装置
トーメー社 LE-4000

網膜に機能障害があると考えられる疾患の鑑別、障害部位の範囲と程度を他覚的に測定することができます。
鳥取では当院にのみ導入されている機器です。
初代機種が旧式化したため、2022年に最新機種にしました。
皮膚電極網膜電図(ERG)
トーメー社 HE-2010

網膜に光の刺激を与えることで、網膜の働きが正常かどうかを調べる装置です。
従来の網膜電図は、角膜上に直接電極を取り付けて検査しなければならないため負担の大きい検査でしたが、HE-2010は皮膚に電極シールを貼るだけで両眼同時に測定できるため、麻酔なしで短時間で簡単に検査を受けていただくことが可能となりました。
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