2009年に地域医療総合支援センターが設置されてから10年が経ちました。
設立当初の目的は退院後も安心して生活していただけるように支援することでした。その後、時代の変遷もあり、現在は、患者サポートセンター、在宅支援センター、がん相談支援センターの3つの部門を設けて、入院前からの基本情報を事前に把握し、入院前、入院中、退院後まで切れ目なく安心して過ごしていただける支援ができるように努めています。また、患者さんだけでなく、家族や他の医療機関、介護施設、行政機関などと緊密な連携を心がけています。
超高齢社会に伴い家族構成が変化し、独居高齢者や高齢者二人世帯の増加、認知症やがんなど複数の疾患を持ち判断能力が低下した人々が増え、医療の側面だけではなく、介護や福祉の問題を抱え、複雑化した課題に対応しなければならないことが多くなりました。これらの問題は、一つの医療機関だけでは、解決できないことも多く、鳥取県東部圏域の中で複数の医療機関、介護施設、行政機関が密に連携し、さらには地域住民の皆様のご協力も得ながら、対応していく必要があります。
鳥取市立病院地域医療総合支援センターは、他の関係機関とのさらなる連携を強化し、住民の皆様のご理解、ご協力を得ながら、これからも「治す医療」と「支える医療介護」を推し進めてまいります。
地域医療総合支援センター長