平成25年度鳥取市立病院サマーセミナーを開催しました
平成25年8月24日(土)13:00~15:00 鳥取市立病院 2階講義室
このセミナーは医学生、研修医など経験の浅い若手医師を主な対象としており、看護師や医療技術者にとっても有益な勉強会になるようにと企画したものです。当院の初期研修医、後期研修医を始め、東部地区の研修病院等から34名の参加者がありました。
講師には名古屋第二赤十字病院総合内科部長の野口善令(のぐち よしのり)先生をお招きして「不明熱の診断学」をテーマに2時間の講義を受けました。野口先生は総合診療の分野で著明な先生で、多くの著書がおありで、中でも昨年出版された「この1冊で極める不明熱の診断学~不明熱の不明率を下げる為のガイドブック~」は、ほとんどの受講者が持参しており、時折開いては講義内容と合わせながら受講していました。
講義は、あたかも某病名推理エンタテインメント番組を思わせるようで、医学生、研修医に対して「発熱」へのアプローチは、プラスαのサイン(手がかり)を探すことが重要で、患者の情報を多角的に診ていくことがポイントであるということを、いくつもの事例を通して丁寧にお話しをして下さいました。とつとつとした口調で静かに受講者に語りかけ、じっくり考えさせて答えを導き出すという、診たての思考のプロセスを学び、医師としての感性を研ぎ澄ませるトレーニングのようでもありました。講師と受講者の双方向的な進め方でしたので、自然に引き込まれていくような、あっという間の2時間でした。
