6月1日(土)、2日(日)の2日間、東京都清瀬市、国立看護大学校で開催された「平成25年度第1回がんリハビリテーション研修 ワークショップ」に行ってきました。参加者は、医師1名、看護師1名、理学療法士1名、言語聴覚士1名の4人です。
この研修会でがんのリハビリテーションの概要、リスク管理、病期別のリハビリテーションの目的とエビデンスに基づいた治療法について学んできました。
病気の進行の時期(予防的・回復的・維持的・緩和的)に合わせてそれぞれのリハビリテーションは 必要です。手術前や手術後の早期にリハビリテーションを行うことにより合併症や後遺症の軽減を図る ことができます。放射線療法や化学治療を行っている時のリハビリテーションは、体力の回復だけでなく、 副作用などの軽減効果があります。残された人生を有意義に過ごすために、骨へのがんの転移を早期に 発見し、治療して、疼痛の緩和や骨折、麻痺を予防することで、積極的にリハビリテーションを進める 事ができます。さらに、がんの疼痛を緩和することが主体の時期のリハビリテーションは日常生活や 療養生活の質を向上させるのに役立ちます。
病気の進行の時期に合わせたリハビリテーションを行うことで、からだを動かす基本的能力、具体的な 日常生活を送るための能力の改善や、残された活動能力を維持させることで、自立した生活の維持・改善 を行うことが出来て、日々の生活の質の向上につながります。その様な支援していくためには、病院内、 外のいろいろな職種のチームワークが重要です。そして、自宅に帰ってご家族と一緒に生活していただく のを支援するためには、かかりつけ医や各支援センターへ密接に情報提供を行い、また情報提供をいた だく様な地域との連携も必要です。
今後、患者様の病期・状態に合わせた適切なリハビリテーションが提供できる“がんリハビリチーム” の体制作りを今以上に進めて行き、患者様個々の生き方に敬意を払い、求められる多種多様なニーズに 対応し、トータル的にサポートケアを行っていけるような体制をさらに充実させる必要性を感じました。