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2年間を振り返って
~令和2年3月修了初期臨床研修医座談会~

座談会メンバー

宮本 翔太郎/みやもと しょうたろう

鳥取県出身。岡山大学医学部医学科卒業。専攻医研修は耳鼻咽喉科。明るい性格で面倒見が良く、4人の中でリーダー的存在。

松本 真実/まつもと まこと

兵庫県出身。山梨大学医学部医学科卒業。専攻医研修は外科。行動派で、救急や手術に積極的に参加している。

中村 悠大/なかむら ゆうだい

鳥取県出身。岡山大学医学部医学科卒業。専攻医研修は循環器内科。知識が豊富で、他の3人曰く、「何を聞いても答えが返ってくる」。

河原 史歩/かわはら しほ

岡山県出身。鳥取大学医学部医学科卒業。専攻医研修は消化器内科。紅一点。がんばりやで、自分の将来像と強い志を持つ。

鳥取市立病院を選んだ理由

──本日は大変お忙しいところお集まりいただきありがとうございます。早速皆さんのお名前、出身大学などの自己紹介からお願いいたします。

宮本 翔太郎 先生(以下、宮本) 宮本翔太郎と申します。卒業大学は岡山大学です。出身は鳥取県鳥取市、鳥取西高校卒業した後、岡山大学に進み地元鳥取県に戻ってまいりました。よろしくお願いします!

──よろしくお願いします。では次に中村先生。

中村 悠大 先生(以下、中村) 中村悠大です。これまでの経歴はだいたい先程の宮本先生と同じです。

宮本 ずっと一緒だよね(笑)。

中村 鳥取県鳥取市出身、鳥取西高校卒業して岡山大学へ行きました。

──高校からずっと同じですか?

宮本 いや、小学校からだよね。僕は一度転校で県外に出たんですが、小学校3年生の時にまた転校で鳥取に戻ってきたときに同じ学校になって。

中村 そうそう。それで中学校は別になって、また高校が同じで。

──古い仲なんですね。では次は河原先生。

河原 史歩 先生(以下、河原) 河原史歩です。卒業大学は先程の二人と違って鳥取大学です。出身は岡山県の県北の方です。

──では、最後に松本先生。

松本 真実 先生(以下、松本) 松本真実です。出身は兵庫県なんですが、卒業大学は山梨大学です。

宮本 なんでわざわざ遠い山梨に行ったの?

松本 受かったところが山梨だったから(笑)。本当は岡山大学に行きたかったけどダメで。道谷先生(H27年度から2年間当院で初期臨床研修を受けた先生)の後輩になろうと思って岡山いったけど蹴散らされまして。

──みなさんありがとうございます。それでは、初期臨床研修に当院を選んだ理由をお聞かせください。

宮本 僕が岡大出身で、ここは岡大とつながりがあるから岡大出身の先生が多いというのと、鳥取県出身なので鳥取の病院に行きたい、という両方を叶える病院は鳥取市立病院だと思ってここにしました。

──なるほど。中村先生はいかがですか?

中村 もともと地元で働きたいという気持ちがあって、鳥取県の地域枠を志願しました。それで初期研修を鳥取県内でするのはあらかじめ決まっている立場でした。鳥取市だといろいろな規模の病院があるんですが、希望としては少しこじんまりとした規模の病院で、上級医との垣根の低さとか、距離感が近いアットホームな雰囲気の病院がいいかなっていうのはあって市立病院にしました。病院の規模感とか出身とかそういうことで言えば、県外出身の二人は選択肢があったんじゃない?

松本 僕は予備校の先輩が市立病院の研修医で、その時の奨学金の話とか聞いてたとのと、地域枠で総合病院の研修を受けて勉強したかったのを考慮して市立病院にしましたね。兵庫県にも研修病院はあるんですけど、鳥取の方がいいかなと。

宮本 兵庫の方がよかったんじゃないの?

松本 研修自体は兵庫でもよかった。ただ、メリットはこっちの方が大きかったから。奨学金とか。

宮本 なるほどねー。河原先生は?

河原 そういう意味では私は特殊類なんじゃないでしょうか。

中村 この中では一番選択肢はどこでもあったというか。

河原 特に奨学金も無し、地域枠とかそういうのも無し。

中村 地元も鳥取県ではない。

河原 そう。出身は岡山なんですけど、鳥大在学時に鳥取県に6年間生活していて住みやすかったので、鳥取県内で探そうと思いました。ただ、実家の都合的に鳥取県東部が良いというのがあって、4つまで絞りました。研修病院を選ぶ上で特に系列とか気にしてなくて、病院の規模と、雰囲気と、救急を重視して、三次救急よりは二次救急で考えてて。というのも三次救急だと最初研修医が入っても何もできることが無いので、二次救急でまずは自分ができる所からできたらいいのかなと。その条件で考えて2つまで絞りました。最終的に決め手となったのは、病院周辺の環境とか、住宅環境とか通勤とかを考えて市立病院に決めました。

宮本 中心市街地と比べて家賃安いよね。

河原 そう。こっちだと家賃は少し安いし、少し足を延ばせば市街地があるし。

宮本 どうせ鳥取なら車生活だということを考えれば、ここでも何ら不便はないよね。

河原 スーパーもすぐそばにあるし。あとは、自分が鳥大出身だからと言って突っぱねられる感じでもなさそうだし。周りの環境と、病院の規模を総合的に考えてるとここが良いんじゃないかなと思いました。

2年間を振り返って

──ありがとうございます。では、研修医になられて早くも2年が経とうとしていますが、この2年間を振り返ってみて、どのようなことが思い出されますか。

宮本 例えば、最高に自分が輝いた瞬間とか、これは失敗したなとか、勉強になったとか・・・。

中村 研修が始まったころはできなかったことが、少しずつ出来るようになってきたなと実感します。例えば、腹部のCT画像とかみても最初は何が何だかさっぱりで分からなかった。

宮本 あー!俺も分からんかった!

中村 けど、今は少しわかるようになったと思います。これはこんなことが起きてるのかなとか、これはこの病気のせいでこうなってるのかなとか、少なくとも2年前に比べると分かるようになってきたのかなとは思います。

──できなかったことができるようになってくると、面白みを感じますね。

中村 そうそう。そうすると今の自分にできないことが分かってきて、それについて勉強しようかなとか。

宮本 画像もそうだけど、採血オーダーするにしてもどんな項目でオーダーすればいいか分からなかった。研修医1年目の最初の頃に診た患者さんをまた診る機会があって、その人の記録をさかのぼると、昔の自分が書いた記録が出てきて。

松本 あるね(笑)。

宮本 あーなつかしい!とか思うんだけど、今思うと、これはここまでしなくても良かったなとか、これ最初に見た方が良かったなとか。例えば、あれ?血液検査でこの項目オーダーして無いの?って思った記録があったんだけど、その次の日に指導医が検査オーダーしてた。

一同 (笑)。

宮本 今の俺ならできるな!って思った。

中村 変化はやっぱりあるよね。

宮本 そういうの見るとやっぱり成長してるなって思いますね。

中村 河原先生はどう?

河原 診療関係の成長は君たちが言ってくれたから、そうだなー…。私はなんだかんだ診療に関係なく医局で喋れたことが割と楽しかった。ラウンジみたいな感じだから、他の先生方と距離が近くて全然診療に関係ない事でも雑談できたりとか。

──上級医との壁が低い感じでしょうか。

中村 一般的な研修病院だと、研修医だけの部屋っていうのがあるんです。何かあれば研修医室から医局に出向く必要があります。うちの病院の場合はそれがないので、上級医の先生がふと話しかけてくださったりとか、逆にお昼ご飯食べてる先生に「先日の患者さんのことでちょっと質問良いですか?」とか、話す機会がたくさんあるっていうのは魅力です。

──そうなんですね。

中村 逆に、研修医室がある病院の先生には、「研修医だけの空間が無いと落ち着かないんじゃない?」とか「ストレスにならない?疲れない?」とは聞かれます。僕たちは、研修医だけの空間を持ったことが無いので、何とも言えないんですけど、少なくともそのようなことを感じたことは無いですね。河原先生が感じたところに通ずるんですが、物理的な壁が無いっていうのは、うちの病院の一つ大きな特徴なんじゃないかなと思います。

河原 私の性格上、埋もれやすい方なんですが、わりとみなさんが話しかけてくださって。こういう形式だからこそ向こうからも、こちらからも話しかけやすい環境なんだと思います。研修医だけの部屋があったらそこにこもりきってしまいそう(笑)。医局の中に席があるから割とかまってもらえたかなと思います。

中村 やっぱり最初は研修医だけの部屋があった方がいいんじゃない?ってみんな思う。なんかのびのびできそうで。

宮本 見学に来た学生さんも、みんな「え!研修医室無いんですか!?」って言ってて、結構否定的な反応が返ってくるから…。でも、3年目から自分の部屋なんて無いんだから(笑)。

中村 そう。3年目以降のことを考えると、何らかの形で他の先生と相談したり、コミュニケーション取ったりするスキルが必要だし、そういう機会も増えるから、そういう勉強もさせてもらえた。逆に言うと、垣根が低すぎる部分もあるかもしれない(笑)。他の病院だとここまで気軽に上の先生とか他科の先生に質問するのは多分難しいと思うんです。初期臨床研修医という立場からすると、ストレスなくいろいろ勉強させてもらえたかなと思います。

河原 医局にいる先生が、何か興味深いことを話されてたら、ちょっとススス…と寄って行って、教えていただいたりとか。

中村 ちょっと覗いてみたりとかしてね(笑)。

──(笑)。では、研修医期間中に特に大変だったことは何かありますか?

河原 研修医でたまに問題になるのがドロップアウトなんですけど、幸い自分は2年間元気に研修できました。日々大変なことはあったかもしれないけど、割とその辺は気にかけてくださいました。あとは、私は冬場に良く体調を崩すことがあって。

宮本 毎年この季節に体調崩してるね。

河原 (笑)。まあ、体力面とか皆さんが配慮してくださいましたね。

松本 僕は、最初の頃は何もわからない時にいきなり患者さんへの説明を任されることがあって、「これ説明しといて」って言われて「え?」っていうのはあった。まだそこまで勉強してなかったけど必死に対応しなきゃいけなかったこととかありました。でも、そこは自分で勉強しないと!と拍車をかけられたので良かったかなと思います。

中村 確かに「え、どうしよう」ってなって調べたり、どうしたらいいか考えた時がすごく勉強になると思います。いつまでも上級医が横にが付いていて下さるわけでないので。

──そういうところは自主的にやっていくしかないと。

中村 病院によっては、あまり研修医が手を出せないところもあるようですね。

松本 何もできないよね。

中村 小中規模の市中病院だからこそ研修医を戦力としてみてくださる場面があるので、そこはやっぱりやりがいがありますね。

河原 手術も助手として入ったりとか。

中村 一つの戦力として手術に入ったりしますね。

宮本 何事も最初は大変ですよね。松本先生の患者さんに説明する話もそうですけど、俺、初めて患者さんに針を刺すときに、もう震えて震えて。

中村 確かにねー。

宮本 怖かったですね。学生時代に針を刺す時は、ほぼ指導医がやってるところに手を添えるだけで完全に守られた立場だったけど、研修医になってお金をもらって仕事として人に針を刺す初めての瞬間はめちゃくちゃ緊張しましたね。

中村 同じ行為でも責任と言うか、重みが違うよね。

──生身の皮膚にキズをつけるのは怖いですね…。

宮本 やっぱ怖いですよ!初めての救急外来の時に、「点滴ルートとってみろ」って上級医から言われて、ものすごい汗かきながら、手もブルブル震える状況で針がうまく入るわけもなく。でも、今では結構上達しました。別の研修病院へ研修に行った時に、CICUでベテラン看護師の方たちがうまく針が入らなくて、その時に「少しやらせてください」って言ってやらせてもらったら、バシッっと一回で決まった。それまで、ベテランの看護師さんから研修医なので頼りにされていなかったけど、次の日から「先生」って呼ばれて…。

一同 (笑)。

宮本 やっぱり目に見える手技って磨かないといけないよね。どんなにしっかり勉強してても、どれだけの知識を持ってるのかって相手に分からないものね。

中村 患者さんからもそういう目で見られてるかもね。

宮本 あるだろうね。そういう意味じゃ技も磨かないといけないし、あと話術も磨かないといけない。せっかく鑑別診断を持ってても話すのが下手だったら、相手に伝わらないもん。

中村 コミュニケーション力大事だよね。

宮本 コミュニケーションって言えば、初めて針を刺す時も緊張したけど、病棟の研修が始まって、初めて看護師さんとコミュニケーションを取らないといけなくなるじゃない?上級医から「じゃぁこれ病棟に言っといて」って言われるのが最初すごくしんどくて。

松本 コミュニケーション力の高い宮本先生が?

宮本 しんどいよ!相手にされるんだろうかみたいな不安なところから始まって。でも、いろんな先生が言われるとおり看護師さんがとんでもなく優しくて、そういう意味じゃうちの病院よかったよね。学生から医者へのステップアップにはいい病院かもしれません。この部分掲載して下さい(笑)。

河原 メディカルスタッフと技師さんもやさしいから(笑)。

最後にひとこと

──それでは最後に皆さんから一言いただければと思います。では自己紹介の順番でお願いします。

宮本 鳥取市民の皆さまや、病院スタッフの皆さまに支えられ、初期臨床研修を終えることができました。春からは岡山大学病院に勤務し、数年後に耳鼻咽喉科専門医として市立病院へ戻ってまいる所存です。温かく迎えていただけると幸いです。2年間ありがとうございました。

中村 来年からは当院の循環器内科の道へ進みます。高血圧や動悸など多くの方が抱えている症状から、心筋梗塞、不整脈、心不全などの命に関わる重症な病気まで扱う診療科です。少しでも早く地域の皆さまのお役に立てる循環器内科医となれるように、これまで以上に精進していきたいと思います。

河原 ご指導いただいた先生やスタッフの皆さま、また、担当をさせていただいた患者さんには本当に感謝しています。来年度からは鳥大で消化器内科の道に進むことになりましたが、市立病院での経験を活かして頑張っていきたいと思います。

松本 当院で研修を始めた頃は知らないことが多くとても不安でしたが、指導医の先生、同期の先生、メディカルスタッフなどの病院関係者に支えられながら2年間の研修を無事に終えることができました。多くの人に支えてもらった以上に、多くの人を支えることができる存在になりたいと思います。2年間ありがとうございました。

──皆さん、本日はありがとうございました。

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