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膵頭十二指腸切除術について

A) 対象

 1994年から20086月の間に94例の膵頭十二指腸切除を行われました。

 年齢は40歳から88歳で、対象となった疾患は、膵癌32例が最も多く、次に、胆菅癌28例、十二指腸乳頭部癌20例でした(6-1)

膵頭十二指腸切除術について

B) 術式

 再建術式は、PD-II (Child変法)59例と最も多く、PD-III (今永法)23例でした。また14例では、門脈合併切除も行われています。膵腸吻合は、膵管挿入法54例、膵管粘膜吻合40例でしたが、2006年よりは、ほとんどの症例で膵管粘膜吻合を行っています。

C) 手術時間と出血量

 平均手術時間は、377(219 – 836)。平均出血量 1304ml (230 – 5700 ml)でした。輸血を要した症例は38(40%)でした。しかし、これを前期(94年~01)、後期 (02年~08)に分けて比較すると、後期では、手術時間が短縮し、約80%の症例で無輸血手術となりました (6-2)

膵頭十二指腸切除術について

D) 術後合併症

 術後合併症は45(47%)に認めています。多い合併症としては、POPF20%delayed gastric emptying 38.3%です(6-3)。また、最も重篤な合併症である腹腔内出血を4(4.3%)に認めています。

膵頭十二指腸切除術について

E) 主な合併症に対する処

 1) 再開腹4(術後腹腔内出血1例、腸閉塞2例、胃空腸吻合部壊死2)

 2) 胃十二指腸腹動脈仮性動脈瘤の破裂による腹腔内出血3例に対して、肝動脈塞栓術(TAE)

 3) 難治性膵液瘻5例に対して、IVRによる内瘻化。

F) 在院死亡9(9.6%)

 1) 急速な再発(肝転移、癌性腹膜炎など)によるもの4例。

 2) ARDS、急性腎不全 1

 3) 痙攣発作の重積 1

 4) 不整脈による心不全 1

 5) 急性心筋梗塞 1

 6) 胃十二指腸腹動脈仮性動脈瘤の破裂による腹腔内出血 1

G) 手術死亡5(5.3%)

 上記在院死の2)6)

H) 平均在院日数 48.5

 合併症なし40.9日、合併症あり58.8日。

担当:大石 正博(おおいし まさひろ)医師
 日本外科学会認定医
 日本外科学会専門医
 日本外科学会指導医
 日本消化器外科学会認定医
 日本消化器外科学会専門医
 がん治療認定医
 がん治療暫定教育医
 日本肝胆膵外科学会高度技能指導医

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